上空から・・・

          

                 

 本州から旭川空港に向かう飛行機は、津軽海峡を越える辺りから高度を下げ始め、減速する。燃料節約の為か、フラフラ漂いながら富良野上空を過ぎ、右手に十勝連峰を望むころ車輪を下ろす。噴煙たなびく十勝岳を十分見せつけたあと、急に左旋回し、空港滑走路に進入する。
 常連のお客様は、良く御存知だ。空港滑走路に入る前の左旋回後に、上空から 「 ゆずりは 」が間近に見える。右下30度位の丘の上だ。・・・だから空港での搭乗手続きの際、わざわざ座席の希望に 「進行方向右側の窓際で、主翼から離れたところ 」 と注文するそうだ。屋根の色がレモン・イエローなのですぐ分かるとか。
 上空から 「・・・久しぶり、また来たよ 」 って、つぶやく声が、何回か聞こえた・・・ような気がした。

カテゴリー: 北海道, 美瑛  タグ: , , — tomi PM 12:00  コメント (0)

今年も

有名になった (?) 「 一人ぼっちの木 」
今年も何やら淋しそうです
隣にもう一本 植えてやろうか
そしたら 一人ぼっちじゃなくなるし
 ・・・・・・
命名した娘たちに 
 相談してみるか

カテゴリー: 植物、花、ハーブ, 美瑛  タグ: , — tomi PM 1:00  コメント (0)

チャイブ(蝦夷ねぎ)

 「・・・欧州原産の細いネギの一種で、一本だけでは生えずに群生する性質があるため、ふつうは Chives ( チャイブス )という複数形でよばれています・・・」 ( 某ハーブ雑誌より )
 日本のアサツキの近似種で、ピンクのネギ坊主の花が愛らしい ( 上の写真は5/30 中、下は6/07撮影 )。

 本州に出稼ぎに行っていた頃のはなし・・・。ある一杯飲み屋の女将が、ある日めかし込んで、髪をアップに ― スモモみたいな形に仕上げた。お客の評判も上々で、本人も気を良くしていたそうな。
 ところがその日、運悪く、口の悪い客 ( わたし ) が来た。彼、開口一番 「 オッ、ねぎ坊主。・・・いやチャイブスだ!」
 断っておくけど、チャイブはねぎ坊主と違い、ピンク色で可愛いのだ。・・・だが、しかし、彼女はチャイブを知らない。知らないけど、そのお客の言った言葉の語尾が引っかかった。「・・・ブスだ!」。
 わざわざ複数形にしなくてもよかった。だけど、つい魔が差した。
 その後は悲惨だ。たまに行くと、いつまでも覚えていて、フンと鼻を背ける。それから隅に置いてある皿を、目の前にポンと置く。皿には、蒸かしたジャガイモが載っている。・・・そのココロは 「・・・このイモめ!」 ってところか。  
 一度彼女に、チャイブの花を見せてやればよかった。愛らしい花なんだよ。

カテゴリー: 植物、花、ハーブ, 食べ物、飲み物  タグ: , — tomi PM 12:00  コメント (0)

シュール

 むかし ( 昔話ばかりでゴメン )、精神分析学の祖・フロイトにハマッタ時期があった。そのエディプス・コンプレックス論で、古今の文学や芸術を小気味良く切り開いていく手さばきに脱帽した。
 当時、スキン・ヘッドの坊さんの頭に、なぜか魅せられていた。どこかエロチックで、そのエロが、人の奥深い中心付近まで及んでいるような気がした。・・・だから 「道成寺」 の安珍だとか、泉鏡花の 「 高野聖 」にも当然興味をもった。
 シュール・レアリズム絵画の画家ダリは、フロイトの信奉者だったという。でも私は、同じ画家ならルドンの方に不気味なシュールさを感じる。・・・中心に近い感じがする。
 エロとシュール。人の心の、それほど浅くない場所で、うごめいている気がする。

 ( 写真は本日・夕刻。・・・シュールっぽい )

カテゴリー: 未分類, 本、小説、詩  タグ: — tomi PM 2:00  コメント (0)

富士さん

 私の生まれ故郷は、富士山のふもと山梨県の河口湖町 ( 町村合併して今は‘富士河口湖町’)です。物心ついた時から、目の前に富士山がデンと腰を据えていた。土地の人々は 「 富士山 」 とは呼ばず 「 富士さん 」と呼ぶ。
 故郷を離れ、画の勉強を始めた頃、赤い富士を描いた。北斎の赤富士どころじゃない、画面全部が真っ赤っ赤。空の一部に紫、やまの稜線に黄、他に黒色が少し。
 この絵を見た美術学校の先生、顔を赤くして言いましたよ ― 「 不謹慎だ、富士山をこんな下品に描くなんて・・・、霊峰富士・・・、日本の象徴・・・」。
 でしょうね。でしょうが私にとっては、富士山は単なる裏山。少し高めの里山。名は‘富士さん’。18年間一緒だった。とてもそんな他人行儀にはなれない。
 
 富士さんが噴火するかも知れない・・・とか。親が地元に残してくれた土地がある。ほったらかしの山林だ。噴火で溶岩が流れ、何もかも埋もれたら、このオレの土地は一体どうなるのか。・・・まぁ、いいか。富士さんも、たまには羽目を外したいだろうし・・・。
  ( 美瑛の近況とは、まるで関係ない話でゴメンナサイ )

カテゴリー: 未分類  タグ: , , — tomi PM 1:00  コメント (0)

美瑛富士

 久しぶりの雨。久しぶりの骨休め。
 このところ忙しい。畑仕事に、果樹の苗木の植え込み、側溝 (300m) の掃除。明日からは2ヘクタールの草刈・・・と、北国の春は待ったなし。自然は我が体調など思いやってはくれない。
 五月は晴天の日が多い。それに比べ、観光客に人気の6、7月は割と天気が悪い。毎年7月に山荘を利用して下さる写真好きのお客様 ―「 もう3、4回美瑛に来てるけど、十勝連峰を一度も見たことが無い 」。ぼやいてます。
 そんな時、口八丁、手八丁の我が女あるじが、二階の談話室の窓辺で 「 こんなふうに、こんな大きさで・・・」と、やるわけです、太宰治の 『 富岳百景 』 みたいに。
 十勝連峰には、十勝岳のほか、オプタテシケ、美瑛富士、美瑛岳、富良野岳などが並んでいます。
 ところで、この美瑛富士と美瑛岳 ( 写真左側が美瑛富士、右側が美瑛岳 )、どうも解せない。美瑛富士より美瑛岳のほうが、より本物の富士山 ( 写真・下 ) に似ているからだ。美瑛富士は、どちらかと言うと静岡県側から見た感じに近い。他の山に比べ、背も低い。
 全国には 「 〇〇富士 」 と呼ばれる山が多い。美瑛に入植した明治時代の開拓者が、故郷から望む富士山に思いを馳せ、名付けたのかもね。だとすれば、彼は駿河にいた徳川武士の末裔かしら・・・。

カテゴリー: 美瑛  タグ: , , , , — tomi PM 12:00  コメント (0)

亜麻

 亜麻(アマ)。昔は美瑛でも栽培されていたそうだけど、化学繊維の登場で農家の栽培も激減したとか。そんな過程は、どこかラベンダーにも似ている。青く、さわやかな花びらは、午前中に開いても夕方には散ってしまう。
 「 亜麻色の髪の乙女 」(ドビュッシー)なんて題名の曲があり、この ‘亜麻色’には、なぜか長い間憧れていた。どんな色か知らない。たぶん黒髪とは反対の、軽く柔らかく、そよ風にふわりと浮かぶような・・・、そんなイメージがある。

 ラベンダーもそうだが、私たちは、不要になったり利便性が失われたりすると、簡単に捨てる。そのくせ、何の取り柄もない、ただ人の眼を楽しませるだけの草花の品種改良には、多大な努力を惜しまない。・・・どうして?
 ローマ皇帝のネロが、猛獣とキリスト者とを戦わせ、喜んでいたとか。・・・どうして?
 人の眼を楽しませる為だけの草花への情熱には、どこかその奥に 「 ネロの残忍性 」 が潜んでいるのかも、・・・なんて、うがった見方すぎるか。

 ( 写真・上は昨年7月頃の亜麻。下は今年5月、植えたばかりの亜麻 )

 山道をキタキツネがトボトボ歩いている。口に小動物をくわえている。横を車で並走しても逃げない。間近で見ると眼が異様だ。吸い込まれそうになる。
 キツネは人をばかすというけど、なるほどと納得した。眼が合うと、こっちの後頭部から中身が抜けて、頭の中がスーッと軽くなり、そのまま意識が宙に浮いてしまう様な・・・、妙な感じになる。
 ナタリー・ウッドという女優がいた。「 理由なき反抗 」 とか 「 ウエストサイド物語 」 とかで有名だ。それ程美人じゃないけど、あの眼が困る。スクリーン上で眼が合うと、やはりこちらの後頭部が抜ける。変な女優だった。ナタリーって名前はロシア系か?
 眼で思い出したけど ( 話が飛ぶ )、ペット好きな飼い主がペットに似てくるといわれるが、ある酪農家の婦人もそうらしい。眼が優しく、牛そっくりだ。だんだん似てくる。婦人が牛に似てくるのか、牛が夫人に似てくるのか、・・・どうも両方らしい。
 最近は体型も似てきたとか・・・( 口の悪い奴が言ってた )。

カテゴリー: テレビ、映画, 動物  タグ: , — tomi PM 12:00  コメント (0)

ウド

 ウドが伸び始めた。てんぷらにして、軽く塩を振って食べると美味しい ( 山菜の風味は塩味がいい )。

 タラの芽が山菜の王様なら、ウドは女王ってところか。ウドとタラの芽は、毎年同じ場所に出るからありがたい。山荘の西側で、歩行距離20~30mの所。探しに行く労力が要らない。
 山菜採りのシーズンだ。道内では、それに伴う事故も多い。道に迷ったとか、熊に出会ったとか・・・。
 そういえば、以前、ワラビ採りに夢中になった時期があった。夢にまで見た。巨大なワラビが草むらの中からニョキニョキ現れる、・・・不思議。採取民族のDNAの形見? それとも精神分析でいうリビドーって奴・・・か。
 続きは、ウドの酢味噌あえで一杯やりながら、ゆっくり考えよう・・・。

カテゴリー: お酒, 食べ物、飲み物  タグ: , , , — tomi PM 12:00  コメント (0)

とうもコロシ

            

 とうもろこしの種を播いた。甘い、例のハニー・コーンではなく、ポップ・コーン用の大きく硬いアレだ。
昔は、みんなアレだった。ハニー・コーンのように、甘く柔らかくべたべたしない。炭火で焼くと、とても
良い香りがした。
 秋、硬くなったとうもろこしの皮をむいて家の軒下にズラリと吊るす。いい光景だ。『 トトロ 』 の世界だ。
そういえば、道内では、とうもろこしのことを 「 トウキビ 」 と呼ぶ。
 まてよ!
そうすると、つまり 『 トトロ 』 の メイちゃんが言う 「 とうもコロシ 」 って言う、言葉の可笑しさは、
北海道人には分からないって訳か。・・・ウ~ン、かわいそう。